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土のうの代わりになる浸水対策|店舗・事業所で使える吸水土のう・止水板を比較【2026年版】

公開日・最終更新日:2026年9月3日 | 熱中症対策ナビ編集部

土のうの代わりになるコンパクトな浸水対策用品を事業所で準備するイメージ
土のうの代わりになるコンパクトな浸水対策用品を事業所で準備するイメージ

大雨のたびに「土のうを用意しなければ」と思っていても、店舗や事業所では現実的に難しいことがあります。

砂や土をどこに保管するのか。必要になった日に誰が袋へ詰めるのか。何十kgにもなる土のうを誰が入口まで運ぶのか。そして使い終わった後、泥を含んだ土のうをどう片付けるのか。

特に都市部の路面店、小規模事務所、多店舗展開の拠点では、土のうそのものより「保管・設置・後処理」が負担になりがちです。土嚢を常備したいが場所がない、という悩みも同じ構図です。

そこで検討したいのが、土を使わない吸水タイプ、軽量な自立パネル、シャッター専用の簡易防水シート、繰り返し使う脱着式止水板などです。

広島市も、土のうの準備が間に合わない場合の代用品として、簡易水のう、吸水性ゲル水のう、臨時の止水板などを紹介しています。ただし、こうした簡易水防はあくまで小規模な水害・水深が浅い初期段階で行うものです。製品を置いたからといって避難が不要になるわけではありません。

この記事では家庭向けの応急DIYではなく、店舗・事業所が平時から備蓄しておく「土のう以外の浸水対策」を中心に、保管スペース・設置前の重量・設置人数・使用後の重量・繰り返し使えるかの5項目で比較します。

30秒で結論|土のうの代わりは4タイプある

店舗・事業所で検討しやすい土のう代用品は、吸水タイプ・自立パネル・シャッター専用シート・脱着式止水板の4つです。

30秒で結論|土のうの代わりは4タイプ

店舗・事業所で検討しやすい代替策は、大きく4タイプです。

吸水タイプ

乾燥時は薄く軽く保管し、水を吸わせて土のうのように使う。代表:QB125330 / 土No袋 722T20

自立パネル

入口前へ軽量パネルを並べ、水の流れを遮る・そらす。代表:備えあれ板 004954

専用シート

シャッター構造に合わせて水の侵入を抑える専用品。代表:三和シヤッター eシート

脱着式止水板

毎年同じ入口を守る場合に、事前適合を確認して繰り返し使う。代表:水用心 MZTR001

吸水タイプ・自立パネル・専用シート・脱着式止水板の比較イメージ
吸水タイプ・自立パネル・専用シート・脱着式止水板の比較イメージ

土のう代用品・止水板をまとめて比較する

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なぜ店舗・事業所では「普通の土のう」が負担になるのか

土のうは基本的な水防手段ですが、法人拠点では購入価格以外に保管・重量・人手・後処理・訓練の負担まで考えます。

大量の土や土のうを保管する負担を示す事業所イメージ
大量の土や土のうを保管する負担を示す事業所イメージ

1. 土・砂の保管場所が必要

土のう袋だけなら小さく保管できますが、本番では中へ入れる土・砂が必要です。都市部の店舗では、バックヤードを何年も土の備蓄へ割くことが簡単ではありません。

2. 完成した土のうは重い

複数個を入口まで移動し、隙間なく並べるには人手と時間が必要です。スタッフが2〜3人しかいない店舗では、誰が何個運ぶかまで考えておく必要があります。

3. 突然の豪雨では準備時間が短い

台風のように数日前から準備できるケースだけではありません。夏のゲリラ豪雨では「雨が強くなってから土を袋へ詰める」運用では、止水作業に時間を使いすぎる可能性があります。

4. 使用後の処理が必要

泥や雨水を含んだ土のうを、使用後どこへ置くのか。設置だけでなく撤去・処分まで含めて1セットです。

5. 本番まで一度も使わないことがある

水害用品は何年も出番がないかもしれません。保管して終わりではなく、一度試して戻せるかまで確認することが重要です。

土のう代替は「5チェック」で選ぶ

価格や止水高さだけで決めず、保管・準備・人数・使用後重量・再利用の5つで比較します。

  1. Check 01

    平時に何kg・どれくらいの体積を保管するか

    バックヤードが小さいなら、折りたたみパネルや乾燥状態の吸水材が有利です。

  2. Check 02

    設置前に水・土・工具が必要か

    水を吸わせるタイプ、置くだけのタイプ、事前加工が必要な専用シートでは準備が違います。

  3. Check 03

    何人で設置するか

    少人数店舗なら、1枚あたりの重量や連結方法が重要です。

  4. Check 04

    使用後に何kgになるか

    吸水タイプは「保管時の軽さ」だけで選んではいけません。

  5. Check 05

    再利用するか、処理するか

    毎年同じ入口を守るなら繰り返し使えるパネル・止水板、低頻度の非常用なら吸水タイプという考え方があります。

Type A|吸水土のうタイプは「保管スペース」を減らしやすい

乾燥時の薄い状態で保管し、必要時に水を吸わせて重量を持たせます。土を何袋分も置けない店舗・事業所に相性がよい一方、使用後は重量物になります。

吸水土のうが使用前は軽く使用後は重くなることを示すイメージ
吸水土のうが使用前は軽く使用後は重くなることを示すイメージ

保管時コンパクトな吸水タイプ

橋本クロス クイック防水堤 QB125330 20枚

橋本クロス クイック防水堤 QB125330 20枚の商品画像

橋本クロスのQB125330は、店舗・工場などの軽微な浸水対策で使われる吸水タイプです。

主な仕様

  • 1250×330mm
  • 20枚
  • 吸水約5分
  • 吸水後約20kg
  • 自重の約40倍吸水

良い点:乾燥時に一般的な土のうより保管しやすく、土そのものを準備する必要がありません。

見落としやすい点:吸水後は約20kgです。「軽い水害対策用品」なのは保管時であり、使用後の回収は重量物作業になります。また海水では使えません。

クイック防水堤 QB125330を見る

土を保管しない吸水土のう

丸和ケミカル 土No袋 箱型水槽付20枚セット

丸和ケミカル 土No袋 箱型水槽付20枚セットの商品画像

土No袋は、水を吸収して膨らむタイプの緊急用土のうです。722T20は、箱型#722を20枚、専用水槽、脱水剤とまとめたセットです。

主な仕様

  • 箱型20枚
  • 専用水槽
  • 脱水剤
  • 吸水約3分
  • 吸水後約23kg/枚

メーカー資料では#722は乾燥重量約275g、完成重量約23kg、50×30×高さ20cmです。水槽付20枚セットなので、土を店舗で保管しなくてよいというメリットがあります。

専用脱水剤が用意されていますが、脱水後の廃棄方法は地域の自治体ルールを確認してください。海水では使用できません。沿岸部で高潮・海水流入が想定される拠点では、別方式を検討します。

土No袋 722T20を見る

Type B|「水を吸わせる時間も取りたくない」なら自立パネル

突然の豪雨時に、吸水材を膨らませる前に入口へ置きたい店舗なら、自立式パネルを検討できます。

少人数で軽量な止水パネルを展開するイメージ
少人数で軽量な止水パネルを展開するイメージ

軽量・繰り返し使う自立パネル

ワニ印 水害防止パネル 備えあれ板 3枚

ワニ印 水害防止パネル 備えあれ板 3枚の商品画像

ワニ印の備えあれ板は、軽量なパネルを連結して使う水害防止用品です。

公式仕様

  • 700×400×500mm/枚
  • 約2.3kg/枚
  • 3枚セット
  • 工具不要ジョイント
  • 折りたたみ収納

一般的な土のうと比べて、平時から完成した形で重いものを保管しなくてよいのが大きな違いです。繰り返し使用可能と案内されています。

メーカーは突然の豪雨時の浸水対策に適した製品として案内していますが、使用床面や風の条件があります。初期の軽度浸水向けであり、津波・高潮等の危険が迫る状況で設置作業を続けるものではありません。

備えあれ板 004954を見る

自立パネルをL字・角へ展開

ワニ印 備えあれ板 コーナーパーツ

ワニ印 備えあれ板 コーナーパーツの商品画像

角を曲がりたい場合は、専用コーナーパーツ004959を本体と組み合わせることで、L字・角を含む水防ラインを作れます。

仕様

  • 備えあれ板専用
  • 約2kg
  • 本体と組み合わせ

単体の水防用品として使わず、本体と組み合わせてください。

備えあれ板 コーナーパーツを見る

Type C|シャッター店舗なら「汎用品」より専用品を確認

シャッター入口へ普通の土のうを並べている店舗では、そのシャッター自体に専用品がないかを先に確認する価値があります。

シャッター専用の簡易防水シートを準備するイメージ
シャッター専用の簡易防水シートを準備するイメージ

三和製軽量シャッターの専用代替策

SANWA 三和製軽量シャッター専用 簡易防水シート eシート

SANWA 三和製軽量シャッター専用 簡易防水シート eシートの商品画像

eシートは三和シヤッターの軽量シャッター用簡易防水シートです。

公式案内

  • 設置目安 約5~10分
  • 商品重量 約3~5.5kg
  • 浸水高さ300mm以下
  • Ws-1相当

土のうを何個も並べる方法とは違い、指定されたシャッター構造を使ってシートを固定する考え方です。

適合確認が最重要です。すべてのシャッターに使える製品ではありません。三和製の指定軽量シャッターが対象で、中柱のあるシャッターなど適用外条件があります。また完全防水商品ではありません。

eシートを見る

Type D|毎年同じ入口を守るなら脱着式止水板

毎年のように同じ事務所入口や店舗入口で浸水リスクがあるなら、使い切り用品だけでなく、繰り返し設置する止水板も比較対象です。

毎年同じ入口を繰り返し守る脱着式

UACJ アルミ止水板 水用心 脱着式 MZTR001

UACJ アルミ止水板 水用心 脱着式 MZTR001の商品画像

水用心はアルミ製の脱着式止水板です。

公開仕様

  • 幅2m
  • 高さ550mm
  • 14kg
  • JIS A 4716 Ws-3等級相当

メーカー系公式ページでも「土のうが不要」「軽量・すばやく取付」と訴求されています。

向くケース

  • 毎年同じ入口を守る
  • 幅2m前後の入口
  • 事前に取り付け環境を整えられる
  • 一度きりではなく繰り返し使いたい

設置場所に合わせた事前準備が必要です。また完全止水ではありません。

水用心 MZTR001を見る

土のう・吸水タイプ・パネル・止水板を比較

「土のうより新しいから優れている」ではなく、店舗・事業所の運用条件へ合うかが重要です。

比較項目通常の土のう吸水タイプ自立パネル専用シート脱着式止水板
平時の保管土・砂も必要コンパクト折りたたみ可コンパクト板の保管が必要
設置前重量重い軽い軽い軽い中程度
準備土詰め等吸水展開・連結適合シャッターへ設置事前適合+設置
使用後重量重い20kg前後になる場合大きく変わらない大きく変わらない大きく変わらない
繰り返し管理次第製品により処理○※状態確認
向く拠点土の確保が容易保管場所が少ない少人数・迅速初動指定シャッター毎年同じ入口

吸水土のう・止水板・水防用品をまとめて見る

水害対策アイテム一覧で比較する

「保管時は軽い」の落とし穴|吸水後の重量を見る

QB125330は吸水後約20kg、土No袋#722は完成時約23kg。20枚使えば数百kg分の回収作業になり得ます。

吸水した水害対策用品を安全に回収するイメージ
吸水した水害対策用品を安全に回収するイメージ

吸水土のうを選ぶ時に最も見落としやすいのが、使用後です。平時の備蓄スペースだけでなく、誰が回収するか、どこまで運ぶか、脱水するか、廃棄するかまで決めておきます。

「海水でも使える?」を必ず確認する

今回紹介するQB125330、土No袋は海水不可です。河川・内水・雨水対策と、高潮・海水流入は同じではありません。

吸水タイプには、海水では性能を発揮できない製品があります。沿岸部の拠点ではハザードマップの高潮リスクも確認し、製品適合をメーカーへ確認してください。

夏のゲリラ豪雨に備えるなら「当日の重作業」に依存しない

警報が出てから大量の土を運び、土のうを作ることだけを唯一の水防計画にしない方が運用しやすくなります。

夏のゲリラ豪雨前に事業所で軽量な水害対策用品を確認するイメージ
夏のゲリラ豪雨前に事業所で軽量な水害対策用品を確認するイメージ

ゲリラ豪雨は、台風のように数日前から全ての準備ができるとは限りません。さらに大雨が増える夏場は、高温・多湿な時間帯と水防準備が重なることがあります。

平時から、折りたたんだパネル、乾燥状態の吸水材、専用シャッターシート、脱着式止水板などを入口ごとに割り当て、実際に一度設置しておく方が初動を標準化できます。

夏の豪雨対策でも、暑い中で重作業を増やさない備えを平時に作る。それが、この記事の現場実務上のポイントです。

店舗・事業所なら「入口ごと」にタイプを変えてよい

一つの建物で、すべて同じ水防用品を使う必要はありません。設置場所の構造を調査し、その場所に合う方式を決めます。

正面自動ドア

軽量パネル

シャッター

適合する専用シート

裏口

吸水タイプ

毎年水が来る入口

脱着式止水板

多店舗展開なら「保管サイズ」と「使用後処理」まで標準化

チェーン店・営業所が多い企業では、購入だけ本部で統一しても運用が崩れる場合があります。

最低限、各店舗に次を記録しておきます。

これなら「どこにあるか分からない」「誰も使ったことがない」を減らせます。

購入前チェックリスト

土のう代替品を選ぶ前に確認

よくある失敗

「軽量」と書いてあるので使用後も軽いと思う

吸水土のうは水を吸うことで重量を持たせる製品です。使用後重量まで見ます。

土のう代替品なら全部繰り返し使えると思う

吸水タイプとパネル・止水板では後処理が違います。

海水でも同じように使えると思う

吸水材には海水不可のものがあります。

シャッターならeシートを買えばよいと思う

指定された三和製軽量シャッター専用です。

一番止水高さが高いものを選ぶ

入口構造、床面、設置人数、保管場所、想定水害を総合して選びます。

危険が迫っても設置を続ける

土のうも代替用品も、人命より優先するものではありません。

よくある質問

土のうの代わりになるものはありますか?

あります。自治体も簡易水のう、吸水性ゲル水のう、臨時止水板などを土のうの代用品として紹介しています。事業所では吸水土のう、自立パネル、シャッター専用シート、脱着式止水板なども比較できます。

店舗で土のうを保管する場所がありません。何が向きますか?

乾燥時に薄く保管できる吸水タイプ、折りたためる自立パネル、指定シャッター用のコンパクトなシートなどが候補です。入口形状と使用後処理で選んでください。

吸水土のうは本当に軽いですか?

保管時は軽量ですが、水を吸うとQB125330は約20kg、土No袋#722は約23kgになります。回収まで考える必要があります。

備えあれ板は繰り返し使えますか?

メーカーは繰り返し使用可能な製品として案内しています。使用後は損傷等を確認し、次回使用できる状態で保管します。

eシートはどのシャッターにも使えますか?

いいえ。三和製の指定軽量シャッター用で、開口幅、座板と床、レール、中柱などの条件があります。

土No袋は海水でも使えますか?

海水では使用できません。

水用心は完全に水を止められますか?

完全止水を保証する製品ではありません。漏水量試験に基づく性能があり、設置環境や使用条件を確認して導入します。

土のうと止水板はどちらがよいですか?

一律には決められません。保管スペース、設置人数、入口形状、繰り返し利用、想定水深、使用後処理で選びます。

まとめ|土のうの代替品は「保管時」だけでなく「本番と使用後」で選ぶ

土のうの代わりになる水害対策用品は増えています。ただし、「軽い」「コンパクト」「簡単設置」という言葉だけで決めると、使用後の重量や適合条件を見落とします。

店舗・事業所では、保管スペース・設置前の準備・必要人数・使用後重量・繰り返し利用を確認してください。

大雨当日に重い土のうを作ることだけに依存せず、平時に使える形で準備しておくことが実務的な水害対策です。

土のう代用品・水害対策アイテムを比較する

吸水土のう、自立パネル、シャッター専用品、脱着式止水板をまとめて確認できます。

水害対策アイテム一覧を見る

水害と合わせて備える防災用品

浸水対策とあわせて、停電・待機・断水への備えも入口ごとに整理しておくと安心です。