WBGT基準値と労働安全衛生法|28度・気温31℃の意味と現場対応
最終更新:2026年7月16日/本記事は一般的な情報であり法的・医学的助言ではありません

結論:WBGT28度以上または気温31度以上の作業場で、継続1時間以上または1日4時間超が見込まれる作業には、報告体制・対応手順・関係者への周知が義務づけられています(2025年6月施行・労働安全衛生規則第612条の2)。
ただし、この28度は「対象作業を判定する数値」であって、一律の作業中止基準ではありません。熱中症リスクの評価に使う作業別のWBGT基準値は、身体作業強度と暑熱順化の有無で異なり、区分によりおおむね20〜33度の幅があります。詳しい法令体系は労働安全衛生法における暑熱環境もご参照ください。
WBGT計や看板を購入するだけでは法令対応にはなりません。測る・伝える・下げる・休む・備えるを、報告体制と対応手順に組み込んで初めて意味を持ちます。まずは作業場所ごとに黒球式のWBGT計で実測することから始めます。
まず「測る」:現場用の黒球式WBGT計
作業環境の評価では、日射・ふく射熱を反映する黒球付きが基本です。JIS適合・記録機能・防水防塵はリンク先でご確認ください。

みはりん坊プロ AD-5698B
携帯型(黒球の有無・JIS適合はメーカー情報で確認)
向く現場:屋内外・携帯
記事内の課題:作業者位置での実測
購入前の確認:黒球の有無・JIS適合
価格・在庫は商品ページでご確認ください。

KO392 黒球式熱中症指数計
黒球式(据置/携帯・JIS適合は要確認)
向く現場:建設・工場
記事内の課題:屋外・熱源付近の実測
購入前の確認:据置/携帯・JIS適合
価格・在庫は商品ページでご確認ください。

携帯型黒球付熱中症計 6913
携帯型・黒球付(仕様は要確認)
向く現場:巡回・複数拠点
記事内の課題:時間帯・場所別の実測
購入前の確認:記録機能・電池
価格・在庫は商品ページでご確認ください。
WBGT基準値と労働安全衛生法の結論
WBGT28度以上または気温31度以上で何が必要か
2025年(令和7年)6月1日に施行された労働安全衛生規則第612条の2は、労働安全衛生法第22条に基づく事業者の措置義務です。対象となる「熱中症を生ずるおそれのある作業」は、WBGT28度以上または気温31度以上の環境下で、継続1時間以上または1日4時間を超えて実施することが見込まれる作業とされています。この作業を行うときは、①報告体制の整備、②症状悪化を防ぐ措置の内容と手順の作成、③関係作業者への周知が求められます。
継続1時間以上・1日4時間超の意味
「継続1時間以上」または「1日4時間超」は、対象作業に当たるかどうかを判定する時間条件です。作業場所は特定の事業場内に限られず、出張先や複数の場所を移動して行う作業、作業場所間の移動時も含む趣旨とされています。
28は一律の作業中止基準ではない
よくある誤解ですが、WBGT28度は「これを超えたら必ず作業中止」という線ではありません。28度は対象作業の判定に使う数値であり、実際に熱中症リスクを評価するのは、後述する作業強度・暑熱順化別の基準値です。中程度以上の作業では、28度未満でも基準値を超えることがあります。
症状があれば数値に関係なく対応する
対象作業で熱中症が疑われる作業者が発生した場合は、WBGT値や作業時間にかかわらず、あらかじめ定めた手順に従って対応することとされています。
WBGT28度・気温31度・作業時間の条件を満たさないことを、対応を遅らせる理由にしないでください。
これらの数値は「あらかじめ体制・手順を備えるべき作業」を判定する基準であり、安全のしきい値でも作業中止線でもありません。ふらつき、頭痛、大量発汗やその後の発汗の減少などの異変があれば、数値や時間の条件にかかわらず、作業離脱・身体冷却・状態確認・必要に応じた救急要請につなげてください。
| 基準 | 数値 | 目的 | 法的位置付け | 現場での使い方 |
|---|---|---|---|---|
| 基準1:第612条の2の対象条件 | WBGT28以上または気温31以上、かつ継続1時間以上または1日4時間超 | 報告体制・手順・周知の義務の対象判定 | 法令上の措置義務(安衛法22条) | 対象作業か判定し、体制・手順を整える |
| 基準2:作業強度・暑熱順化別の基準値 | 区分により約20〜33(表2) | 熱中症リスクの評価 | ガイドライン上の評価・推奨 | 着衣補正後のWBGTと比較し対策 |
| 基準3:環境省の日常生活・運動指針 | 25・28・31など | 一般向けの注意喚起 | 日常生活上の指針(職場の基準ではない) | 職場の可否判断には用いない |

混同しやすい3種類のWBGT基準値
WBGTをめぐる混乱の多くは、性質の違う3つの基準を同じものとして扱うことから生じます。数値が近いために取り違えやすいので、それぞれの目的を分けて理解します。
安衛則612条の2の対象基準
基準1は、義務の対象となる作業を判定するための条件です。これは対象を切り分ける入口であって、リスクの大小そのものを表す値ではありません。
作業強度・暑熱順化別の職場基準
基準2は、実際に熱中症リスクを評価するための値です。作業が重いほど、暑熱に慣れていないほど、基準値は低く(厳しく)なります。
環境省の日常生活・運動指針
基準3は一般の生活者向けの目安であり、職場の作業可否を判断する基準として使わないようにします。
WBGT31と気温31度を混同しない
対象条件が「WBGT28度以上または気温31度以上」と書かれているため、WBGT31度と気温31度が同じだと誤解されがちですが、両者は別物です。WBGTは気温・湿度・日射・気流を総合した指数です。
身体作業強度と暑熱順化別のWBGT基準値一覧
作業別のWBGT基準値は、作業の重さ(区分0〜4)と暑熱順化の有無で決まります。高代謝率・極高代謝率では「感じられる気流の有無」によっても値が変わる点に注意が必要です。
| 区分 | 作業例 | 暑熱順化者 | 暑熱非順化者 |
|---|---|---|---|
| 0 安静 | 安静、楽な座位 | 33 | 32 |
| 1 低代謝率 | 軽い手作業、立位での軽作業 | 30 | 29 |
| 2 中程度代謝率 | 継続的な手・腕の作業、通常の歩行、荷の取り扱い | 28 | 26 |
| 3 高代謝率 | 重量物運搬、ショベル・ハンマー作業、掘削 | 気流なし25/気流あり26 | 気流なし22/気流あり23 |
| 4 極高代謝率 | 非常に激しい活動、激しい掘削、走行 | 気流なし23/気流あり25 | 気流なし18/気流あり20 |
「気流あり」は、扇風機・工場扇などで作業者が気流を感じられる場合を指します。区分の当てはめに迷う場合は、より厳しい側(低い基準値)で確認するのが安全側の運用です。

建設現場の作業例
建設現場では、資材の運搬や掘削、はつり作業などは高代謝率〜極高代謝率に、墨出しや軽作業は低〜中程度に当たることが多くなります。詳しくは建設業の暑さ対策もご参照ください。
工場の作業例
工場では、炉前作業や重量物の取り扱いは高代謝率に、ライン作業や検査は中程度に該当することが多くなります。加熱設備の近くはふく射熱でWBGTが局所的に高くなるため、作業位置での実測が重要です。業種別の対策は工場の熱中症対策をご覧ください。
倉庫・物流の作業例
倉庫・物流では、荷役や台車の押し引きは中〜高代謝率、ピッキングや検品は低〜中程度に該当することが多くなります。倉庫の熱中症対策もあわせてご確認ください。
| 業種 | 作業 | 想定される身体作業強度 | 確認事項 | 注意点 |
|---|---|---|---|---|
| 建設・土木 | 掘削・はつり・資材運搬 | 高〜極高代謝率 | 直射日光・気流・着衣 | 28未満でも基準超過し得る |
| 建設・土木 | 墨出し・軽作業 | 低〜中程度 | 時間帯・順化 | 連休明けは非順化で確認 |
| 工場 | 炉前・重量物取扱い | 高代謝率 | 熱源のふく射熱 | 作業位置で実測する |
| 工場 | ライン・検査 | 中程度 | 換気・気流 | 局所の高温に注意 |
| 倉庫・物流 | 荷役・台車 | 中〜高代謝率 | 大空間の風の通り | 車両排熱のこもり |
| 倉庫・物流 | ピッキング・検品 | 低〜中程度 | 時間帯・順化 | 単独作業の連絡体制 |
暑熱順化者と非順化者の違い
同じ作業でも、暑さに慣れているかどうかで基準値が変わります。順化の有無を確認せずに評価すると、リスクを過小評価するおそれがあります。
暑熱順化者の定義
暑熱順化者は、公的資料で「評価期間の少なくとも1週間以前から同様の全労働期間、高温作業条件にばく露された人」と定義されています。反対に、作業する前の週に毎日は暑熱にばく露されていなかった人は非順化者として扱います。
新規入職者・短期就労者
新規入職者や短期就労者、応援や配置転換で来たばかりの人は、通常は非順化者として扱います。初日から重い作業をフルで割り当てないよう、作業量を段階的に上げる配慮が必要です。
原則7日以上かけた順化
暑熱順化は、順化していない状態から7日以上かけて暑熱へのばく露時間を次第に長くしていくのが目安です。梅雨から夏にかけて気温が急に上がった時期は、通常まだ順化していないことに留意します。
連休後の再確認
暑熱へのばく露が中断すると、4日後には順化の顕著な喪失が始まり、3〜4週間でほぼ失われるとされています。連休明けや長期に作業から離れた後は、非順化者に近い状態として基準値を確認し、作業量を段階的に戻します。
着衣補正を加えないとリスクを過小評価する
通常の作業服以外の特殊な衣類を着る場合は、測定したWBGT値に着衣補正値を加えてから基準値と比較します。補正を忘れると、実際より安全側に誤って評価してしまいます。
作業服・つなぎ服
織物製の通常の作業服は補正値0で、基準となる組み合わせです。表面加工された綿を含む織物製のつなぎ服、単層のSMS不織布製のつなぎ服も0とされています。
防護服・不透湿性衣服
通気性の低い衣服は熱がこもるため、大きな補正が必要です。単層のポリオレフィン不織布製つなぎ服は+2度、フードなしの単層の不透湿つなぎ服は+10度、フードつきでは+11度などとされています。完全な不浸透性防護服には、この補正値を適用できません。
着衣補正の計算例
たとえば、中程度代謝率(暑熱非順化者の基準値26度)の作業で、織物の衣服を二重に着用(補正値+3度)しているとします。測定WBGTが26度なら、補正後は26+3=29度となり、基準値26度を3度上回ります。着衣補正後のWBGTを、暑熱順化の有無に応じた基準値と比較してください。
| 衣服の組み合わせ | 補正値 | 主な現場 | 確認事項 |
|---|---|---|---|
| 作業服(織物製・基準) | 0 | 一般作業 | 補正なしで比較 |
| つなぎ服/単層SMS不織布つなぎ服 | 0 | 製造・整備 | 素材の種類を確認 |
| 単層ポリオレフィン不織布つなぎ服 | +2 | 塗装・清掃 | 透湿性の有無 |
| 織物の衣服を二重に着用 | +3 | 重ね着作業 | 単純合算は不可 |
| フードなしの単層の不透湿つなぎ服 | +10 | 防護作業 | 相対湿度に依存 |
| フードつきの単層の不透湿つなぎ服 | +11 | 防護作業 | フードは+1加算 |
| 完全な不浸透性防護服(レベルA) | 補正値を適用しない | 高濃度有害環境 | 別途リスク評価 |
基準値を超えたら何分休憩する?作業中止の考え方
基準値を超えたときの休憩時間は、法令で一律に定められているわけではありません。厚生労働省の参考値として、身体を冷却する服の着用など特段の対策がない場合の、暑熱順化した作業者の目安が示されています。
1程度超過
基準値〜1度程度の超過では、1時間当たり15分以上の休憩が目安とされています。あわせて、冷房・送風による環境改善や、水分・塩分のこまめな補給を組み合わせます。
2程度・3程度超過
2度程度の超過で1時間当たり30分以上、3度程度で45分以上の休憩が目安です。超過幅が大きいほど連続作業時間を短くし、休憩の質(涼しい場所・身体冷却)も高めます。
大幅超過
3度程度を超える大幅な超過では、作業中止が望まれるとされています。暑さに十分慣れていない人は、上記の目安よりさらに多めの休憩を確保します。
自社基準への落とし込み
これらの目安を、自社の作業中止基準として具体的な数値と手順に落とし込んでおくと、現場での判断がぶれません。具体的な作業中止ルールは、関連記事熱中症の作業中止基準もあわせてご確認ください。
休憩時間の目安は法定の一律値ではなく、基準値未満でも対策が必要になる場合があります。
示した15分・30分・45分などは、特段の対策がない場合の暑熱順化者向けの参考値です。WBGT基準値を超えない場合であっても、着衣補正後の基準値を算出できないときは、基準値を超える場合と同様の対策が必要になることがあります。数値だけで安全を判断せず、症状や異変があれば条件を問わず対応してください。
| 基準値からの超過 | 1時間当たりの休憩目安 | 注意事項 |
|---|---|---|
| 基準値〜1度程度 | 15分以上 | 環境改善・補給と併用 |
| 2度程度 | 30分以上 | 連続作業時間を短縮 |
| 3度程度 | 45分以上 | 涼しい場所・身体冷却 |
| 3度程度を超える | 作業中止が望まれる | 非順化者はさらに慎重に |
WBGTは現場で実測する必要がある?
原則は作業場所で判断
WBGTは、作業場所にWBGT指数計を設置するなどして求めることが望まれています。作業者が実際にいる位置・時間帯で測ることが基本です。
環境省予測値を利用できる場合
環境省の熱中症予防情報サイトの値は、その地域を代表する参考値として使えます。事前にWBGTが基準値を超えることが予想される場合は、作業中に実測するよう努める、という位置づけです。
現場実測が必要な場所
屋内、炉や加熱設備などの熱源付近、直射日光の強い屋外、風の通らない場所などは、地域の予測値と大きくずれます。こうした場所は必ず作業位置で実測します。

労働現場で使うWBGT計の選び方
黒球付きが重視される理由
WBGTは自然湿球温度・黒球温度・気温から算出し、黒球温度が日射やふく射熱を反映します。屋外や熱源のある現場では、黒球のない簡易な機器では暑さを過小評価するおそれがあるため、作業環境の評価では黒球付きが基本です。
JIS B 7922
作業環境管理に用いるWBGT指数計は、JIS Z 8504またはJIS B 7922に適合したものを用いることが求められます。適合の有無は必ず商品ページやメーカー仕様で確認してください。
携帯型・据置型・モニター型
巡回や複数拠点では携帯型、決まった作業場所では据置型、多人数へ常時表示したい場合はモニター型やサイネージが向きます。

| 商品 | 携帯・据置 | 黒球 | JIS適合・準拠 | 向く現場 | 購入前確認 |
|---|---|---|---|---|---|
| みはりん坊プロ AD-5698B | 携帯 | 要確認 | 要確認 | 屋内外・携行 | 黒球の有無 |
| KO392 | 要確認 | 黒球式 | 要確認 | 建設・工場 | 据置/携帯区分 |
| 黒球型熱中症指数モニター | 据置 | 黒球 | 要確認 | 常時表示 | 電源・設置 |
| SK-181GT | 携帯 | 黒球 | 要確認 | 巡回 | 電池・記録 |
| 携帯型黒球付熱中症計 6913 | 携帯 | 黒球 | 要確認 | 複数拠点 | 記録機能 |
| HI-302BB | 要確認 | 黒球式 | 要確認 | 作業環境管理 | JIS適合 |
| MT-877 | 要確認 | 黒球付 | 要確認 | 屋内外 | 仕様全般 |
WBGT計の候補(黒球付き・据置/携帯/モニター型)

黒球型熱中症指数モニター
据置・表示モニター型(仕様は要確認)
向く現場:常時表示
記事内の課題:多人数への周知
購入前の確認:電源・設置場所
価格・在庫は商品ページでご確認ください。


CUSTOM 黒球式暑さ指数計 HI-302BB
黒球式(JIS適合・記録機能は要確認)
向く現場:作業環境管理
記事内の課題:据置での継続測定
購入前の確認:JIS適合・記録
価格・在庫は商品ページでご確認ください。

WBGTの測定場所・頻度・記録方法
作業者がいる位置で測る
測定は、作業者が実際に作業する高さ・位置で行います。日陰だけで測る、熱源から離れた場所で測るといった方法では、実際のばく露を反映できません。
時間帯・場所別に測る
WBGTは時間帯で大きく変わります。朝一度だけの測定では、最も暑くなる時間帯を見落とします。場所ごと・時間帯ごとに測り、ピークを把握します。
設備稼働前後を比較する
冷風機・工場扇・冷房などを導入したら、稼働前後でWBGTを比較して効果を確認します。送風で体感は変わってもWBGTが下がるとは限らないため、実測での確認が欠かせません。
作業条件と併せて記録する
測定値は、作業強度・暑熱順化・着衣・補正値・評価値・実施した対策とあわせて記録します。リスク評価表の整備は、関連記事熱中症リスクアセスメントもご参照ください。
| 日付 | 時刻 | 場所 | 実測WBGT | 作業強度 | 暑熱順化 | 衣服 | 補正値 | 評価値 | 基準値 | 実施対策 | 再測定値 | 担当者 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 7/○ | 13:30 | 屋外ヤード | 27.0 | 高代謝率 | 非順化 | 作業服 | 0 | 27.0 | 23(気流あり) | 送風・休憩延長 | 26.0 | ○○ |
| 7/○ | 14:30 | 炉前 | 26.0 | 中程度 | 順化 | 二重着用 | +3 | 29.0 | 28 | 冷房・作業変更 | 27.5 | ○○ |
測定したWBGTを作業者へどう周知するか
数値を見るだけでは周知にならない
測っただけ、担当者だけが把握している状態では、第612条の2が求める周知とは言えません。値と、それに応じてどう行動するかを、作業者全員に伝える必要があります。
朝礼・看板・サイネージ
朝礼での共有、現場の看板・ポスター、屋外用デジタルサイネージなどを組み合わせます。看板を置くだけで法令対応になるわけではありませんが、値と行動を全員の目に触れさせる手段として有効です。
数値と行動ルールをセットにする
「WBGTが○度を超えたら休憩を○分に増やす」「異変を感じたら誰に報告する」といった行動ルールと数値をセットで示します。報告先・緊急連絡網・搬送先も掲示し、誰でも同じ手順で動けるようにします。

伝える:標識・看板・サイネージ

KYサークルサインWBGT 屋外用デジタルサイネージ
屋外用デジタル表示(電源・設置は要確認)
向く現場:屋外・大規模
記事内の課題:多人数へ値を常時表示
購入前の確認:電源・設置
価格・在庫は商品ページでご確認ください。

マンガ標識 GEB-49 WBGT値チェック表
標識(サイズ・素材は要確認)
向く現場:現場掲示
記事内の課題:WBGT値と対応の周知
購入前の確認:サイズ・素材
価格・在庫は商品ページでご確認ください。

マンガ標識 GMW-26 WBGT値チェック表
標識(サイズ・素材は要確認)
向く現場:現場掲示
記事内の課題:WBGT値チェックの周知
購入前の確認:サイズ・素材
価格・在庫は商品ページでご確認ください。

マンガ標識 マグネット GMW-M26 WBGT値チェック表
マグネット式(貼付面は要確認)
向く現場:鉄板・車両
記事内の課題:貼り替え可能な周知
購入前の確認:貼付面
価格・在庫は商品ページでご確認ください。

熱中症注意ポスター 防ごう熱中症WBGT値
ポスター(サイズは要確認)
向く現場:休憩所・詰所
記事内の課題:予防意識の周知
購入前の確認:サイズ
価格・在庫は商品ページでご確認ください。

熱中症注意ボード 防ごう熱中症WBGT値 NB-2
注意ボード(設置方法は要確認)
向く現場:現場入口
記事内の課題:注意喚起
購入前の確認:設置方法
価格・在庫は商品ページでご確認ください。

熱中症注意看板 NTS-02 1100×1400
大型看板(寸法1100×1400/固定は要確認)
向く現場:屋外現場
記事内の課題:遠方からの注意喚起
購入前の確認:寸法・固定
価格・在庫は商品ページでご確認ください。

熱中症注意看板 NTS-01 550×1400
看板(寸法550×1400/固定は要確認)
向く現場:屋外現場
記事内の課題:注意喚起
購入前の確認:寸法・固定
価格・在庫は商品ページでご確認ください。

WBGT簡易推定値気象計 GC型 Φ300mm
簡易推定値の気象計(Φ300mm/実測計との違いは要確認)
向く現場:簡易把握
記事内の課題:簡易推定値の把握
購入前の確認:実測計との違い
価格・在庫は商品ページでご確認ください。

熱中症予防情報看板 マグネット付 シロクマ
看板(マグネット付/貼付面は要確認)
向く現場:出入口・掲示
記事内の課題:予防情報の周知
購入前の確認:貼付面
価格・在庫は商品ページでご確認ください。

熱中症予防情報看板 マグネット付 パンダ
看板(マグネット付/貼付面は要確認)
向く現場:出入口・掲示
記事内の課題:予防情報の周知
購入前の確認:貼付面
価格・在庫は商品ページでご確認ください。

WBGT基準値を超えたときの対策順序
補正後WBGTが基準値を超える、または超えるおそれがある場合は、次の順序で対策を検討します。商品を追加するだけで基準超過のまま作業を続ける、という判断は避けます。
作業中止・時間変更
まず、暑い時間帯を避ける、作業を涼しい時間へ移す、超過が大きければ中止するといった、作業そのものの調整を検討します。
熱源遮へい・日陰
炉や加熱設備などの発熱体と作業者の間に遮へい物を設ける、屋外では日よけで直射日光と照り返しを抑えるなど、ふく射熱を減らします。
冷風・冷房・通風
冷房、気化式冷風機、スポットクーラー、通風の確保でWBGTの低減を図ります。気化式は湿度が上がる場合があるため換気とセットにし、導入前後で実測します。
作業強度の低減
運搬の機械化や人員配置の見直しで、身体作業強度そのものを下げます。区分が下がれば、同じWBGTでも基準値に対する余裕が生まれます。
連続作業短縮・休憩場所
連続作業時間を短くし、交代を増やします。作業場所の近くに、冷房や日陰のある涼しい休憩場所を設けます。現場休憩所の暑さ対策もご参照ください。
水分・塩分・巡視
のどの渇き前からこまめに水分・塩分を補給し、摂取を確認します。巡視を頻繁に行い、2人1組のバディ制や定期連絡で異変の早期発見につなげます。
| 対策 | 目的 | 主な商品 | 向く現場 | 導入前確認 | 導入後確認 |
|---|---|---|---|---|---|
| 熱源遮へい・日陰 | ふく射熱の低減 | 遮へい・日よけ | 炉前・屋外 | 固定・干渉 | 作業位置で実測 |
| 冷風・冷房 | WBGTの低減 | 気化式冷風機・スポットクーラー | 工場・倉庫 | 電源・換気 | 湿度・稼働前後を実測 |
| 送風 | 体感温度・発汗蒸発 | 工場扇 | 屋内外 | 電源・設置位置 | 気温は下がらない前提 |
| 休憩環境 | 涼しい休憩 | テント・電源・冷温庫 | 屋外現場 | 設置スペース | 作業場所から近いか |
| 補給 | 水分・塩分 | 飲料・保冷設備 | 全現場 | 配置・人数分 | 摂取を確認 |
| 備え | 異常時対応 | 応急セット | 全現場 | 保管場所・担当 | 救急の代替でない |
工場・倉庫のWBGTを下げる冷風機・工場扇
気化式冷風機
気化式冷風機は水の気化で温度を下げますが、湿度が上がるとWBGTがかえって下がりにくいことがあります。換気とセットで使い、閉め切った空間での使用は避けます。
スポットクーラー・工場扇
スポット送風は作業位置や休憩場所を局所的に冷やす用途に向きます。工場扇は気流で体感温度を下げますが、気温そのものは下がりません。いずれも稼働前後でWBGTを再測定して効果を確認します。

下げる:気化式冷風機・スポット送風・工場扇

静岡 気化式冷風機 RKF711
気化式冷風機(給排水・湿度上昇・電源は要確認)
向く現場:工場・倉庫
記事内の課題:局所のWBGT低減
購入前の確認:給排水・湿度・電源
価格・在庫は商品ページでご確認ください。

静岡 気化式冷風機 RKF406AW
気化式冷風機(能力・電源は要確認)
向く現場:工場・倉庫
記事内の課題:局所のWBGT低減
購入前の確認:能力・電源
価格・在庫は商品ページでご確認ください。

静岡 気化式冷風機 RKF723
気化式冷風機(能力・電源は要確認)
向く現場:工場・倉庫
記事内の課題:局所のWBGT低減
購入前の確認:能力・電源
価格・在庫は商品ページでご確認ください。

日動 気化式送風機 オゾーン CF-290N-OZ
気化式送風機(能力・電源は要確認)
向く現場:大空間
記事内の課題:送風+気化冷却
購入前の確認:能力・電源
価格・在庫は商品ページでご確認ください。

日動 気化式送風機 オゾーン CF-200I-OZ
気化式送風機(能力・電源は要確認)
向く現場:中規模空間
記事内の課題:送風+気化冷却
購入前の確認:能力・電源
価格・在庫は商品ページでご確認ください。

brother PureDrive スポット送風
スポット送風(タイプで分岐・能力/電源は要確認)
向く現場:作業位置・休憩
記事内の課題:局所の冷却
購入前の確認:能力・電源
価格・在庫は各リンク先でご確認ください。

スイデン 工場扇 SF-45MS-1VP
工場扇(羽根径・電源・設置は要確認)
向く現場:屋内外
記事内の課題:体感温度の低減
購入前の確認:羽根径・電源
価格・在庫は商品ページでご確認ください。

アクアシステム 無給油エアモーター式工場扇 AFG-18NL
エア駆動(電源不要か・エア供給は要確認)
向く現場:防爆・電源なし
記事内の課題:電源のない場所の送風
購入前の確認:エア供給
価格・在庫は商品ページでご確認ください。

TRUSCO 全閉式DCモーター工場扇 DF-105
DCモーター工場扇(消費電力は要確認)
向く現場:長時間運転
記事内の課題:省エネ送風
購入前の確認:消費電力
価格・在庫は商品ページでご確認ください。
屋外現場の休憩所・電源・飲料を整える
日よけテント
屋外では、日よけテントで直射日光を避けた休憩スペースを作業場所の近くに設けます。固定と風対策を確認します。
ポータブル電源
電源のない現場では、ポータブル電源で冷風機・冷温庫などを動かします。容量計算は関連記事現場ポータブル電源もご参照ください。
冷温庫・クーラーボックス
飲料を冷たく保つには、電源式の冷温庫や、電源のいらない高保冷クーラーボックスを使い分けます。過冷却の設備は、冷たい飲料の提供やプレクーリングの補助になります。

休む:電源・テント・冷温庫・飲料


TRUSCO ポータブルトランス TPT-30BD
変圧器(用途はポータブル電源と異なる/入出力電圧は要確認)
向く現場:電圧変換が必要な現場
記事内の課題:電源とは別用途
購入前の確認:入出力電圧(蓄電しない)
価格・在庫は商品ページでご確認ください。

ポータブル電源 蓄電丸
ポータブル電源(容量/出力はメーカー情報で確認)
向く現場:屋外現場
記事内の課題:現場の電源確保
購入前の確認:容量・出力
価格・在庫は商品ページでご確認ください。


IRIS 充電式ポータブル冷温庫26L IPDW-B3A-W
飲料の保冷(容量26L/電源/稼働時間は要確認)
向く現場:休憩所
記事内の課題:飲料の保冷
購入前の確認:容量26L・電源・稼働時間
価格・在庫は商品ページでご確認ください。

PELICAN 50QT エリートクーラー
高保冷クーラーボックス(容量・保冷時間は要確認)
向く現場:長時間現場
記事内の課題:電源不要の保冷
購入前の確認:容量・保冷時間
価格・在庫は商品ページでご確認ください。

SANKA ベリアスクーラー
クーラーボックス(容量で分岐・保冷時間は要確認)
向く現場:小〜中規模
記事内の課題:飲料の保冷
購入前の確認:容量・保冷時間
価格・在庫は各リンク先でご確認ください。

TOKYO SNOWMAN 過冷却冷蔵庫 MD-TSM-040
冷たい飲料の提供・プレクーリングの補助設備(仕様は要確認)
向く現場:拠点・休憩所
記事内の課題:冷たい飲料・プレクーリング補助
購入前の確認:仕様全般
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ど冷えもんBOX パーソナルクーリングボックス
飲料・冷却の補助設備(仕様は要確認)
向く現場:休憩所
記事内の課題:飲料・冷却の補助
購入前の確認:仕様全般
価格・在庫は商品ページでご確認ください。

サントリー DAKARA PRO 500ml×24
水分・電解質補給(仕様は要確認)
向く現場:全現場
記事内の課題:水分・電解質補給
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WBGT基準値未満でも対策が必要なケース
WBGT基準値を超えていなくても、次のような場合は基準値が前提とする条件に当てはまらず、対策が必要になることがあります。
- 高負荷作業:短時間でも極めて負荷の高い作業では、基準値未満でも体温が急上昇することがあります。
- 不透湿性防護服:着衣補正後の基準値を算出できない完全な不浸透性防護服などでは、別のリスク管理が必要です。
- 暑熱非順化者:新規入職者や連休明けの作業者は、非順化者側の低い基準値で評価する必要があります。
- 単独作業:基準値未満でも、定時連絡やバディ制で発見の仕組みを確保します。
- 個人要因・急激な気温上昇・設備停止:睡眠不足、梅雨明けの急上昇、冷房・送風設備の停止などもリスクを高めます。
必要な報告体制と異常時手順
第612条の2で義務づけられた中心は、この報告体制と対応手順、そして周知です。用品はこれらを実行しやすくする補助にすぎません。元請・協力会社の連携は元請の熱中症対策責任もご参照ください。
報告先・巡視・作業離脱
熱中症の自覚症状がある作業者や、異変に気づいた作業者が、誰にどう報告するかを事業場ごとに定め、周知します。報告を待つだけでなく、頻繁な巡視、2人1組のバディ制で症状のある作業者を積極的に見つける仕組みを整えます。
身体冷却・医療機関搬送
異変があれば、安全に作業から離脱させ、涼しい場所へ移します。首・脇・脚の付け根などを冷やし、衣服をゆるめます。必要に応じて救急要請・医師の診察につなげます。
体調不良者を一人にせず、本人の「大丈夫」だけで復帰・帰宅・運転をさせないでください。
熱中症では判断力が低下し、いったん軽快したように見えても再び悪化することがあります。復帰・帰宅の可否は本人の申告だけで決めず、状態を確認し、必要に応じて医療機関につなげます。特に本人に車を運転させて帰宅させることは避け、付き添いや別の搬送方法、帰宅後の連絡体制を検討してください。
応急セットや緊急用身体冷却用品は、救急要請・医療機関への搬送の代わりにはなりません。
これらは身体冷却を補助する備品です。あれば救急要請が不要になるわけではありません。異常時用品の選び方は、関連記事熱中症応急セットもご参照ください。
備える:応急・緊急冷却用品


緊急用身体冷却関連商品
緊急時の身体冷却の補助(救急の代替ではない/正式名称・内容は要確認)
向く現場:複数人・イベント
記事内の課題:緊急時の身体冷却の補助
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法人向けWBGT管理チェックリスト
法令対象確認
- □ WBGT28以上または気温31以上か
- □ 継続1時間以上または1日4時間超か
- □ 出張・移動・混在作業も対象に含めたか
作業強度・暑熱順化
- □ 作業ごとに区分を当てはめたか
- □ 気流の有無を確認したか
- □ 順化・非順化を区別したか
着衣補正
- □ 特殊衣類の補正値を加えたか
- □ 完全不浸透性防護服は別評価にしたか
- □ 補正後の値で比較したか
測定器
- □ 黒球付きか
- □ JIS Z 8504またはJIS B 7922適合か
- □ 校正・点検・電池の運用を決めたか
測定場所・頻度
- □ 作業者位置で測るか
- □ 時間帯・場所別に測るか
- □ 熱源付近を測るか
記録
- □ 作業条件と併せて記録するか
- □ 評価値・基準値・対策を残すか
- □ 再測定値を残すか
周知
- □ 値だけでなく行動ルールを伝えたか
- □ 朝礼・掲示・サイネージで共有したか
- □ 協力会社へ周知したか
環境改善
- □ 遮へい・冷房・送風を検討したか
- □ 稼働前後で再測定したか
- □ 気化式は換気とセットか
休憩・飲料
- □ 涼しい休憩場所が近いか
- □ 飲料・塩分が人数分あるか
- □ 摂取を確認しているか
異常時対応
- □ 報告先・緊急連絡網・搬送先を定めたか
- □ 一人にしない運用か
- □ 帰宅後の連絡体制があるか
法人購買
- □ 仕様をメーカー情報で確認したか
- □ 予備・数量を確保したか
- □ 購入と法令対応を区別したか
翌年度への改善
- □ 記録を振り返ったか
- □ 手順・体制を見直したか
- □ 最新の通達・ガイドラインを確認したか
WBGT基準値と労働安全衛生法に関するFAQ
Q. 労働安全衛生法上のWBGT基準値とは何ですか?
A. 混同しやすいですが、性質の異なる基準が併存します。2025年施行の労働安全衛生規則第612条の2は「WBGT28度以上または気温31度以上、かつ継続1時間以上または1日4時間超が見込まれる作業」を、報告体制・対応手順・周知を義務づける対象として判定する基準です。一方、熱中症のリスク評価に使う作業強度・暑熱順化別のWBGT基準値は別で、区分によりおおむね20〜33度の幅があります。前者は対象判定、後者はリスク評価と、目的が異なります。
Q. WBGT28度になったら作業中止ですか?
A. WBGT28度は一律の作業中止基準ではありません。28度は第612条の2の対象作業を判定する数値の一つであり、作業を止める線ではありません。作業強度・暑熱順化・着衣で許容される基準値は変わり、中程度以上の作業では28度未満でも基準を超えることがあります。
Q. WBGT31とは気温31度と同じですか?
A. 同じではありません。WBGTは気温・湿度・日射・気流を総合した暑さ指数で、単位は同じ度でも気温とは異なる値です。第612条の2の対象条件は『WBGT28度以上または気温31度以上』で、WBGTと気温はそれぞれ別の指標として並列に示されています。
Q. WBGT28度未満なら熱中症対策は不要ですか?
A. 不要とは言えません。作業強度が高い場合、不透湿性の防護服を着る場合、暑熱に順化していない場合などは、28度未満でも作業別基準値を超えることがあります。症状があれば数値にかかわらず対応します。
Q. WBGTが何度になったら作業を中止しますか?
A. 一律の中止温度は法令で定められていません。厚生労働省の資料では、特段の対策がない場合の目安として、暑熱順化者で基準値を3度程度超えるとき以上の超過では作業中止が望まれる、とされています。自社の作業中止基準としてあらかじめ数値と手順を定めておくことが実務的です。
Q. 基準値を超えたとき、休憩は何分必要ですか?
A. 法定の一律値はありません。厚生労働省の参考値では、暑熱順化した作業者で身体冷却などがない場合、基準値〜1度程度の超過で1時間当たり15分以上、2度程度で30分以上、3度程度で45分以上の休憩、それ以上の超過では作業中止が望まれるとされています。
Q. 環境省のWBGT予測値だけで判断してよいですか?
A. 参考にはできますが、それだけで全現場を判断することはできません。日射の強い屋外、熱源の近く、風の通らない場所などでは実際のWBGTが大きく異なります。作業者がいる位置での実測を基本にしてください。
Q. 工場でもWBGTを実測する必要がありますか?
A. 実測が望まれます。屋内は環境省の予測値が使いにくく、炉や加熱設備などの熱源があるとふく射熱で局所的にWBGTが高くなります。作業者がいる位置・時間帯・設備の稼働状態ごとに測ることが重要です。
Q. WBGT計に黒球は必要ですか?
A. 作業環境の評価では黒球付きが重視されます。屋外や熱源のある現場では、黒球のない簡易な機器では過小評価につながるおそれがあります。用途に応じて黒球付きの機器を選ぶことが基本です。
Q. WBGT計のJIS適合はどう確認しますか?
A. 作業環境管理に用いるWBGT指数計は、JIS Z 8504またはJIS B 7922に適合したものを用いることが求められます。適合の有無は商品ページやメーカーの仕様で確認してください。
Q. 温湿度計でWBGTの代わりにできますか?
A. 厳密な代用はできません。WBGTは湿度に加え日射・ふく射熱・気流を反映しますが、温湿度計だけではふく射熱を評価できません。作業環境の評価では黒球付きのWBGT計での実測が基本です。
Q. 着衣補正とは何ですか?どう計算しますか?
A. 通常の作業服以外の特殊な衣類を着る場合、算出したWBGT値に衣類ごとの着衣補正値を加えて評価します。たとえば織物の衣服を二重に着る場合は+3度、単層の不透湿つなぎ服は+10度などです。
Q. 暑熱順化とは何ですか?
A. 暑さに身体を慣れさせることです。順化していない状態から7日以上かけて暑熱へのばく露時間を段階的に増やすのが目安です。非順化者のほうが低い(厳しい)基準値になります。
Q. 連休明けはなぜ注意が必要ですか?
A. 暑熱順化が失われるためです。暑熱へのばく露が中断すると4日後には順化の顕著な喪失が始まり、3〜4週間でほぼ失われるとされています。連休明けは非順化者に近い状態として確認します。
Q. WBGT計を買えば法令対応は完了しますか?
A. 完了しません。第612条の2で義務づけられたのは、報告体制の整備・対応手順の作成・関係者への周知という仕組みの整備です。測定器はリスク評価を助ける手段であり、報告体制や対応手順と組み合わせて初めて意味を持ちます。
Q. 看板を設置すれば周知したことになりますか?
A. 掲示は有効な手段ですが、数値を掲示するだけでは周知として十分とは言えません。値に応じた行動ルールとセットで共有することが重要です。
Q. 工場扇があれば基準を超えても作業できますか?
A. できるとは言えません。工場扇は気流で体感温度を下げますが、気温そのものは下がりません。送風があることを理由に基準超過のまま作業を続ける判断は避け、冷房・休憩と組み合わせます。
Q. 気化式冷風機を使えば必ずWBGTは下がりますか?
A. 必ず下がるとは言えません。湿度が上がるためWBGTがかえって下がりにくい場合もあります。換気とセットで使い、導入前後でWBGTを実測して効果を確認することが重要です。
Q. 作業者に熱中症の症状が出たらどうしますか?
A. WBGT値や作業時間の条件にかかわらず、あらかじめ定めた手順に沿って対応します。作業から離脱させ、涼しい場所で身体を冷やし、必ず誰かが付き添います。改善しない場合は救急要請・医療機関につなげます。
Q. 元請と協力会社ではどう連携しますか?
A. 報告先と対応手順をそろえておくことが重要です。元請・協力会社の間で、誰に報告するか、緊急連絡網、搬送先、WBGTの共有方法を事前に統一し、混在作業でも同じ手順で動けるようにしておきます。
まとめ|WBGTは測るだけでなく判断・周知・改善まで行う
WBGT28度は対象作業を判定する数値であり、一律の作業中止基準ではありません。
2025年6月施行の労働安全衛生規則第612条の2で義務づけられたのは、報告体制の整備・対応手順の作成・関係者への周知という仕組みです。熱中症リスクの評価には、作業強度・暑熱順化別の基準値を使い、特殊な衣類では着衣補正を加えた値で比較します。まず作業者位置で黒球式のWBGT計を使って実測し、着衣補正・作業強度・順化を踏まえて基準値と比較し、対策・周知・記録・再測定まで回すことが実務の基本です。WBGT計や看板の購入だけでは法令対応にはならず、報告体制・対応手順と組み合わせて初めて意味を持ちます。
測る・伝える・下げる・休む・備えるを、2026年の特集ページからカテゴリごとにまとめて確認できます。